仏像に詳しくなくても楽しんだ、興福寺と会津展

先日、福島県会津若松市で開催されている
「興福寺と会津-徳一がつないだ西と東-」展を
観てきました!!
そんな展覧会から見る徳一とは、ということや見どころをご紹介します。

興福寺とは?

法相宗の本山であり、710年藤原不比等(藤原鎌足の息子)が
創建した藤原氏の氏寺。
何度も火災に遭うも同じ形に戻すという阿修羅像等国宝である仏像を
多く所持していることでも有名。

徳一とは?

生没年不詳等あいまいで、文献によると天台宗の開祖・最澄
何度も仏教論争をしたと記載があり(三一権実諍論)、
真言宗の開祖・空海からは丁寧に写経の依頼をを受けた
なかなか会津地域以外で名を聞くことが無い人物だが
低層の庶民に向けた仏教の教えに尽力された人物。
興福寺で法相宗を学び、その後会津に来たとされる。

今回福島の復興のため、興福寺さんより数点の仏像をお借りし
徳一大師ゆかりのお寺より仏像等展示された展覧会が
興福寺と会津-徳一がつないだ西と東-である。

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見どころ

まず、入ってすぐに興福寺ゾーンがあります。
そこでは、徳一だったり会津だったり、復興についても
想いが込められている仏像等を拝見することができます。
会津地域とは昔より地蔵様と観音様を信仰していた方が
多い地域であり、地蔵様というのは万民の救済の象徴だそうです。
ということで、復興の想いもあり興福寺より地蔵様が
フランスを経由して会津若松にいらっしゃいました。
(保存のため文化庁からの許可を取るのに苦労されたそうです)
そんな地蔵様は最初、優しい笑みと共に迎えてくださります。
四天王像の迫力等々をこちらのゾーンでは楽しめます。

会津ゾーンでは、三鈷杵という密教法具がお出迎えしています。
こちらは形が現在の形と違い、痛々しい形というのが珍しく
他では正倉院や二荒山神社でしか観ることができないものだそうです。
正倉院で保管されていたものと同じ形ってすごいですよね!
そんなものが会津地域に持ち込まれたという謎がまた好奇心をくすぐります。
他にも、個人が所有しているなかなか観ることができない仏像
なんかも観ることができます。

そんな2つのゾーンに飾られている仏像はどれもほとんど
1本木でできているそうです!!
仏像たちにはガラスケースで囲われていないので
360度から観ることができます。そこも見どころ。

学芸員さんの想い

今回講演会にも参加し、学芸員さんの強い想いも聞きました。
今回は復興がテーマだったが、今後はどう100年後に残していくか
が課題だと仰っていました。
たしかにどの仏像も木でできていて保存状態が良いとは思えません。
また、美術品ではなく、信仰の対象であるため倉庫にしまうなんてことはもってのほか。
どう繋いでいくか考えものだなと思いました。

美術品ではない!

先ほども少し申し上げましたが仏像というのは美術品ではなく
あくまで信仰の対象です。
とある役僧さんが仰っていたのは
お寺では手を合わせるのに展覧会に展示していると誰も手を合わせない と。
確かに!その発想が無かったことに自分も驚かされました。
今後は美術館等で展示されていたとしても
一度手を合わせてから拝観することをおすすめします!

そんな、仏教について詳しくない私が観てきた仏像についてでした。
2019年8月18日まで展示されているそうです。
って、もう間もなく終了ですね、、すみません。
ただ、興福寺でも会津地域でも触れる機会はあると思いますので
各地域を巡ってみてはいかがでしょうか!

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